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平成28年(ネ)第10020号,同年(ネ)第10044号特許権移転登録手続請求控訴,同附帯控訴事件

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  • 2017/01/30
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事件番号等

平成28年(ネ)第10020号,同年(ネ)第10044号特許権移転登録手続請求控訴,同附帯控訴事件

裁判年月日

平成29年1月25日

担当裁判所

知的財産高等裁判所(第3部)
(原審・東京地方裁判所平成26年(ワ)第8174号)

権利種別

特許権(「液晶表示装置とその製造方法」外16)

訴訟類型

民事訴訟

結果

原判決一部取消

趣旨

1 一審被告Yの控訴
 (1) 原判決中,一審被告Y敗訴部分を取り消す。
 (2) 一審原告の一審被告Yに対する請求をいずれも棄却する。

2 一審原告の控訴
 (1) 原判決中,一審被告大林精工に関する部分を取り消す。
 (2) 一審被告大林精工は,一審原告に対し,別紙特許目録1及び別紙特許目録3記載の各特許権の移転登録手続をせよ。

3 一審原告の附帯控訴及び当審における追加請求
 (1) 附帯控訴に基づく一審被告Yに対する追加請求 一審被告Yは,一審原告に対し,2000万円及びこれに対する平成28年5月13日(附帯控訴状及び訴えの変更申立書送達の日の翌日)から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
 (2) 一審被告大林精工に対する当審における追加請求 一審被告大林精工は,一審原告に対し,1億円及びこれに対する平成28年5月13日(訴えの変更申立書送達の日の翌日)から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

争点

本件における主要な争点は,次のとおりである。ただし,争点7及び8は,当審で追加されたものである。
 (1) 一審被告らが本件契約の成立を争い,また,意思表示の瑕疵を主張することは,訴訟上の信義則に反し,許されないか(争点1)
 (2) 本件合意書に関する紛争の準拠法は韓国法か,日本国法か(争点2)
 (3) 一審原告と一審被告大林精工との間に,本件契約(本件権利1及び同3を無償で譲渡する旨の契約)が成立したか(争点3)
 (4) 一審原告と一審被告Yとの間に,本件契約(本件権利2を無償で譲渡する旨の契約)が成立したか(争点4)
 (5) 一審原告と一審被告大林精工との間の本件契約が錯誤により無効となり又は詐欺による取消しが認められるか(争点5)
 (6) 一審原告と一審被告Yとの間の本件契約が錯誤により無効となり又は詐欺による取消しが認められるか(争点6)
 (7) 損害賠償請求(本件追加請求)の可否(争点7)
 (8) 消滅時効の成否(争点8)

裁判所の判断

・一審原告の請求(本件追加請求を含む。)は,いずれも本件契約の成立を前提とするものであるから,これが認められない以上,その余の点について判断するまでもなく,理由がない。  ただし,一審原告の一審被告大林精工に対する本件各特許権の移転登録手続請求のうち,本件特許権1に関する部分については,訴えの利益が失われたものとして,これを却下するのが相当である(なお,一審被告らは,一審原告の附帯控訴に基づく追加請求及び当審における追加請求〔訴えの追加的変更〕は,いずれも著しく訴訟手続を遅延させるもので許されない旨主張するが,前記のとおり,当裁判所としては,損害額等について審理することなく,これらの請求について判断することが可能であるから,必ずしも著しく訴訟手続を遅延させるとはいえないので,請求に対する判断を示すこととした。)。
 以上の次第であるから,①一審被告Yの控訴は理由があるから,これに基づき原判決中一審被告Y敗訴部分(主文第1項)を取り消し,同部分に係る一審原告の請求をいずれも棄却することとし,②一審原告の本件控訴は理由がないが,一審原告の一審被告大林精工に対する請求のうち,別紙特許目録1記載の各特許権(本件特許権1)の移転登録手続を求める部分は,訴えの利益が失われているので,原判決主文第2項を変更して,同部分をいずれも却下し,その余の請求をいずれも棄却することとし,③一審原告の附帯控訴に基づく追加請求(一審被告Yに対するもの)及び当審における追加請求(一審被告大林精工に対するもの)はいずれも理由がないので棄却する。

キーワード

契約の成否・解除

 

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