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平成26年(ワ)第34678号 特許権侵害行為差止等請求事件:ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造

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  • 2017/05/01
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事件番号等

平成26年(ワ)第34678号 特許権侵害行為差止等請求事件

裁判年月日

平成29年4月21日

担当裁判所

東京地方裁判所(民事第40部)

権利種別

特許権(「ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造」)

訴訟類型

民事訴訟

結果

請求認容

趣旨


 1)被告は,別紙イ号物件目録及び同ロ号物件目録記載の各製品を生産し,使用し,譲渡し,貸し渡し,輸出若しくは輸入し,又はその譲渡若しくは貸渡しの申出(譲渡又は貸渡しのための展示を含む。)をしてはならない。
 2)被告は,その占有に係る別紙イ号物件目録及び同ロ号物件目録記載の各製品及びその半製品を廃棄せよ。
 3)訴訟費用は被告の負担とする。

2 仮執行宣言

争点

(1) 被告各製品が本件発明の技術的範囲に属するか
 ア 構成要件Aの「ロータリバルブ」の充足性
 イ 構成要件Cの「ロータリバルブを付勢する圧縮反力伝達手段」及び構成要件Fの「スラスト軸受手段の少なくとも一方は前記圧縮反力伝達手段の一部をなし」の充足性
 ウ 構成要件Eの「前記軸孔の内周面に前記ロータリバルブの外周面が直接支持される」及び「唯一のラジアル軸受手段」の充足性

(2) 本件発明に係る特許は特許無効審判により無効にされるべきものか
 ア 〔無効理由1〕乙19発明による新規性欠如
 イ 〔無効理由2〕乙19発明及び乙4発明による進歩性欠如
 ウ 〔無効理由3〕乙21発明並びに周知技術及び慣用技術による進歩性欠如

(3) 本件訂正による対抗主張の成否
 ア 本件訂正が訂正要件を充たしているか
 イ 本件訂正により争点(2)の無効理由を解消することができるか
 ウ 新たな無効理由の存否

裁判所の判断

・被告各製品は本件発明の技術的範囲に属し(争点(1)アないしウ),他方で訂正前の本件発明に係る特許は乙19発明及び乙4発明による進歩性欠如により無効にされるべきものではあるが(争点(2)イ),本件訂正による訂正の再抗弁が成立する(争点(3)アないしウ)。

・したがって,原告の請求は理由があるからいずれも認容することとし,仮執行宣言については,主文第1項〔注:趣旨1の1)〕については付すのが相当であるのでこれを付し,主文第2項〔注:趣旨1の2)〕についてはこれを付さないのが相当である。

キーワード

阻害要因/用語の意義(「付勢」)/権利行使の制限/訂正の再抗弁



阻害要因の有無の判断における一例について

実務上役立つと思われる点を、以下の通り判決文より抜粋する。

 

  しかし,上記(2)アで説示したとおり,「凹部40」は,乙19発明にとって必須の構成要件であるから,その「大きさをどの程度にするか」は設計事項であるとしても,それを設けない構成とすることには,阻害要因が存在するというべきである。


 

判決文

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