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平成28年(行ウ)第450号 処分取消請求事件:高度なイメージング特性を有する顕微鏡イメージング装置

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  • 2017/06/13
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事件番号等

平成28年(行ウ)第450号 処分取消請求事件

裁判年月日

平成29年5月30日

担当裁判所

東京地方裁判所(民事第47部)

権利種別

特許権(「高度なイメージング特性を有する顕微鏡イメージング装置」)

訴訟類型

民事訴訟

結果

請求棄却

趣旨

特許庁長官が国際特許出願(特願2013-527133号)について,平成28年3月28日付けでした,平成28年1月7日付け提出の「特許協力条約に基づく規則」(以下「条約規則」という。)82の3.1による請求書に係る手続却下処分を取り消す(なお,原告が,上記請求書の提出日を平成25年1月7日と記載しているのは,明らかな誤記と認める。)。

取消事由

特許法5条1項は,特許庁長官等が特許法の規定により手続をすべき期間を指定した場合に,請求により又は職権で,指定期間の指定を受けた者の利益と行政上の便宜とを比較衡量して指定期間を延長することができる旨を定め,特許庁長官等に指定期間の延長に関する合理的な裁量権を認めている。 したがって,特許庁長官は,指定期間の延長に係る請求があった場合,期間満了等の形式面のみではなく,期間の指定を受けた者の利益を十分に考慮して上記裁量権を行使しなければならない。 この点,本件却下処分にあたっては,次の各事情を考慮すべきであるところ,本件却下処分は,下記(1)及び(2)の要考慮事項が十分考慮されずにされ,下記(3)及び(4)の事情も存することにも照らせば,裁量権を逸脱又は濫用したものであって,違法である。

(1) 原告の利益を十分考慮すべきであること

(2) 原告の信頼を考慮すべきであること

(3) 第三者の利益を害しないこと

(4) 今日の実務にも影響がないこと

裁判所の判断

  • 原告の本件請求は理由がないからこれを棄却する。

キーワード

引用による補充/特許法5条1項/特許法18条の2第1項



実務上役立つと思われる点を、以下の通り判決文より抜粋する。

  そして,上記指定期間について,特許法5条1項は,「特許庁長官,審判長又は審判官は,この法律の規定により手続をすべき期間を指定したときは,請求により又は職権で,その期間を延長することができる。」と規定し,特許庁長官等に対し,指定期間の延長について広範な裁量権を付与している。特許庁長官に期間の指定権限が付与された趣旨,すなわち,画一的かつ円滑な手続の進行を図るという趣旨に鑑みれば,特許庁長官が指定期間を延長すべき場合とは,手続をする者の責に帰することができない理由によって,指定期間内に手続をすることができないと認められるなどの事情が存する場合 であると解するのが相当である。

 

判決文

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