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「訂正の再抗弁」についての最高裁判決(平成28年(受)第632号 特許権侵害差止等請求事件)がでました

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  • 2017/07/11
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 平成29年7月10日(月)に、特許権者が,事実審の口頭弁論終結時までに訂正の再抗弁を主張しなかったにもかかわらず,その後に特許法104条の4第3号所定の特許請求の範囲の訂正をすべき旨の審決等が確定したことを理由に事実審の判断を争うことの許否について最高裁判所の判断が示されました(平成28年(受)第632号 特許権侵害差止等請求事件)。

 

 最高裁は「特許権者が,事実審の口頭弁論終結時までに訂正の再抗弁を主張しなかったにもかかわらず,その後に訂正審決等が確定したことを理由に事実審の判断を争うことは,訂正の再抗弁を主張しなかったことについてやむを得ないといえるだけの特段の事情がない限り,特許権の侵害に係る紛争の解決を不当に遅延させるものとして,特許法104条の3及び104条の4の各規定の趣旨に照らして許されないものというべきである。」と示した上で、

「上告人は,原審の口頭弁論終結時までに,原審において主張された本件無効の抗弁に対する訂正の再抗弁を主張しなかったものである。そして,上告人は,その時までに,本件無効の抗弁に係る無効理由を解消するための訂正についての訂正審判の請求又は訂正の請求をすることが法律上できなかったものである。しかしながら,それが,原審で新たに主張された本件無効の抗弁に係る無効理由とは別の無効理由に係る別件審決に対する審決取消訴訟が既に係属中であることから別件審決が確定していなかったためであるなどの前記1(5)の事情の下では,本件無効の抗弁に対する訂正の再抗弁を主張するために現にこれらの請求をしている必要はないというべきであるから,これをもって,上告人が原審において本件無効の抗弁に対する訂正の再抗弁を主張することができなかったとはいえず,その他上告人において訂正の再抗弁を主張しなかったことについてやむを得ないといえるだけの特段の事情はうかがわれない。」と判断、本件上告は棄却されました。


 

判決文

参考判決

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