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知財裁判例速報

平成29年(行ケ)第10055号 審決取消請求事件:オーガ併用鋼矢板圧入工法

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  • 2018/02/01
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事件番号等

平成29年(行ケ)第10055号 審決取消請求事件

裁判年月日

平成30年1月22日

担当裁判所

知的財産高等裁判所(第4部)

権利種別

特許権(「オーガ併用鋼矢板圧入工法」)

訴訟類型

行政訴訟:審決(無効・成立)

結果

請求棄却

趣旨

  1. 特許庁が無効2015-800183号事件について平成29年1月24日にした審決を取り消す。

取消事由

(1) 本件発明1の進歩性判断の誤り(取消事由1)
 ア 引用発明1の公知性の判断の誤り
 イ 引用発明1の認定の誤り
 ウ 本件発明1と引用発明1の一致点及び相違点の認定の誤り
 エ 本件発明1の容易想到性判断の誤り
(2) 本件発明2ないし4の進歩性判断の誤り(取消事由2)

裁判所の判断

  • 本件発明1は,引用発明1’に周知技術を適用して,当業者が容易に想到することができたものである。本件審決の引用発明の認定及び一致点,相違点の認定には誤りがあるが,容易想到性判断の結論において正当である。
  • 本件発明2ないし4は,引用発明1’に周知技術を適用して,当業者が容易に想到することができたものである。本件審決の一致点,相違点の認定には誤りがあるが,容易想到性判断の結論において正当である。
  • よって,原告の請求は理由がないから棄却する。

キーワード

進歩性(引用発明の認定,相違点の認定,相違点の判断,「頒布」該当性)



実務上役立つと思われる点を、以下の通り判決文より抜粋する。

(イ) また,原告は,甲1媒体について,原告による配布の対象は,特定の者に限られていたにすぎず,「多数の土木事業者に配布されたもの」ではないから,「頒布」ではない旨主張する。
「頒布された刊行物」とは,公衆に対し頒布することにより公開することを目的として複製された文書・図面その他これに類する情報伝達媒体であって,不特定又は特定多数の者に頒布されたものをいう。甲1媒体は,原告の新製品であるWP100ACを宣伝するためのものであるところ,宣伝のためのカタログやビデオ等は,通常,不特定多数の者に配布することを目的とするものであること,本件案内文書の宛先も「各位」とされていること,原告も,甲1媒体の送付先が上記5社のみであったとは主張していないこと,甲1媒体を受け取った上記5社が,引用例1の映像の内容について秘密保持義務を負っていたとは認められないことからすれば,甲1媒体の配布の対象は,特定の者に限られていたとはいえず,「頒布」に当たることは明らかである。

 

判決文

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