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平成29年(行ケ)第10154号 審決取消請求事件:図形商標

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  • 2018/02/06
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事件番号等

平成29年(行ケ)第10154号 審決取消請求事件

裁判年月日

平成30年1月25日

担当裁判所

知的財産高等裁判所(第3部)

権利種別

商標権(図形商標「

  当該商標 」)

訴訟類型

行政訴訟:審決(拒絶)

結果

請求棄却

主文

  1. 原告の請求を棄却する。
  2. 訴訟費用は原告の負担とする。

趣旨

  1. 特許庁が不服2016-12847号事件について平成29年6月8日にした審決を取り消す。

取消事由

その主張内容は必ずしも判然としないが,原告提出の第1準備書面(平成29年9月6日付け)及び第2準備書面(反論書)(同年11月22日付け)によれば,次のとおり主張するものと善解できる。

  1. 本願商標の認定に関し審決が認定した本願商標は,原告が審理再開を申し立てる前(補正前)の商標であって,正しい本願商標ではない。正しくは,原告が審理再開申立時に補正した別紙記載1(2)の商標(別紙記載1(1)の商標から「DANISHBREAD」及び「MIYABI」の各文字を削除したもの)が本願商標として扱われるべきである。したがって,審理再開申立て前(補正前)の本願商標をもって引用商標との対比に供した審決の認定判断には誤りがある。なお,審理再開申立書(甲8)添付の本願商標に「高級デニッシュ食パン『みやび』」の表示があるのは誤記であって,その後に提出した書証(甲9)に記載されている商標(別紙記載1(2)の商標)が正しい本願商標である。
  2. 本願商標と引用商標との類否判断に関し本願商標は,大きく「雅」という漢字一文字で「みやび」と読むのに対し,引用商標は,ローマ字で左から右に「みやび」と読むのであって,漢字を中心とする本願商標とローマ字を中心とする引用商標とでは,明らかに外観(構成)が異なっている。また,両商標の間には,引用商標では「MIYABI」の上にローマ字で「GION/KYOTO」及び「GINZA/TOKYO」と表記されているのに対し,本願商標では地域も異なる「OSAKA」のみがローマ字表記であること,引用商標の「MIYABI」は単なる商品名にすぎないのに対し,本願商標の「雅」は社名と同一の商品名を表示するものであって,その意味合いが全く異なることといった違いも存する。以上を踏まえて離隔的観察を行えば,出所の誤認混同が生じることはあり得ず,本願商標と引用商標の類似性を認めた審決の認定判断には誤りがある。
  3. 特許庁が審理再開の申立てを認めなかったことに関し原告は,審理再開の申立てが認められなかったため,本願商標の補正を行うことができなかった。本来であれば,当初の本願商標(別紙記載1(1)の商標)ではなく,補正後の本願商標(別紙記載1(2)の商標)が審判の対象(類否判断の対象)とされるべきであって,原告の審理再開申立てを認めなかったこと自体が不当である。

裁判所の判断

  • 以上の次第であるから,原告の主張はいずれも理由がなく,審決に取り消さ れるべき違法があるとは認められない。
  • よって,原告の請求を棄却する

キーワード

拒絶査定不服審判/商標の類否/先願に係る他人の登録商標/手続補正書の提出/審理再開の申立



 

判決文

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