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知財裁判例速報

平成29年(行ケ)第10188号 審決取消請求事件:アクセサリーケース型カメラ

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  • 2018/03/23
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事件番号等

平成29年(行ケ)第10188号 審決取消請求事件

裁判年月日

平成30年3月12日

担当裁判所

知的財産高等裁判所(第4部)

権利種別

意匠権(「アクセサリーケース型カメラ」)

訴訟類型

行政訴訟:審決(拒絶)

結果

請求棄却

主文

  1. 原告の請求を棄却する。
  2. 訴訟費用は原告の負担とする。

趣旨

  1. 特許庁が不服2016-19358号事件について平成29年9月8日にした審決を取り消す。

争点

  1. 意匠法3条2項該当の判断の誤り

裁判所の判断

  • 本願意匠は,引用意匠1ないし4を組み合わせれば容易に創作することができたものである。よって,取消事由は理由がない。
  • よって,原告の請求は理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。

キーワード

創作非容易性(意匠法3条2項)/当業者/着想の新しさ・独創性



実務上役立つと思われる点を、以下の通り判決文より抜粋する。

  意匠法3条2項は,物品との関係を離れた抽象的なモチーフとして日本国内において広く知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合(周知のモチーフ)を基準として,それからその意匠の属する分野における通常の知識を有する者(当業者)が容易に創作することができた意匠でないことを登録要件としたものであり,上記の周知のモチーフを基準として,当業者の立場からみた意匠の着想の新しさないし独創性を問題とするものである(最高裁昭和45年(行ツ)第45号同49年3月19日第三小法廷判決・民集28巻2号308頁,最高裁昭和48年(行ツ)第82号同50年2月28日第二小法廷判決・裁判集民事114号287頁参照)。

 意匠の創作非容易性は,その意匠の属する分野における通常の知識を有する者(当業者)を基準に,公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたか否かを判断して決するのが相当である(意匠法3条2項)。
 本願意匠の「アクセサリーケース型カメラ」は,アクセサリーケースとしての用途と機能を有し,併せて相手に分からないように撮影し,録画するという隠しカメラとしての用途と機能を有するものである。アクセサリーケースに隠しカメラを設置する場合,多種多様な隠しカメラの撮像部の配置を参考にして,適切な設置場所を決定すると考えられるから,本願意匠に係る当業者は,アクセサリーケースの分野における通常の知識と,隠しカメラの分野における通常の知識を併せて有する者である

 

判決文

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