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平成28年(ワ)第25537号 特許法に基づく職務発明の対価請求事件:シールド電線およびその製造方法

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  • 2018/05/14
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事件番号等

平成28年(ワ)第25537号 特許法に基づく職務発明の対価請求事件

裁判年月日

平成30年4月26日

担当裁判所

東京地方裁判所(民事第47部)

権利種別

特許権(「シールド電線およびその製造方法」)

訴訟類型

民事訴訟

結果

請求棄却

主文

  1. 原告の請求をいずれも棄却する。
  2. 訴訟費用は原告の負担とする。

趣旨

  1. 被告は,原告に対し,3810万5187円及びうち1584万5187円に対する平成3年9月30日から,うち2226万円に対する平成12年5月19日から,各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

争点

 (1) 本件発明に係る特許を受ける権利の承継についての相当対価の有無及び額
 (2) 相当対価の履行期
 (3) 消滅時効の完成の有無

裁判所の判断

  • 相当対価の履行期について,原告は,本件発明1については平成3年9月末日であり,本件発明2については平成12年5月19日である旨主張する。これに対し,被告は,本件発明1については,平成元年規程,昭和55年規程又は平成8年規程のいずれが適用されても,履行期は平成7年10月2日であり,また,仮に本件発明2について特許を受ける権利が発生しているとすれば,履行期は遅くとも平成6年5月頃となる旨主張する。
     以上のとおり,本件発明1についての相当対価の履行期が遅くとも平成7年10月2日であり,本件発明2についてのそれが遅くとも平成12年5月19日であることについては,当事者間に争いがない。
     そして,特許法35条に基づく相当の対価の支払を受ける権利は,同条により認められた法定の債権であるから,権利を行使することができる時から10年の経過によって消滅すると解される(民法166条1項,167条1項)。
     そうすると,上記各履行期の10年後である日(本件発明1については遅くとも平成17年10月2日,本件発明2については遅くとも平成22年5月19日)の経過により,消滅時効が完成したものである。
     そして,前記第2,1(5)のとおり,被告は,平成28年10月20日の本件第1回口頭弁論期日において,原告の被告に対する相当対価請求権について消滅時効を援用する旨の意思表示をした。
     したがって,その余の点について判断するまでもなく,原告の請求はいずれも理由がない。
  • 以上によれば,原告の請求はいずれも理由がないからこれらを棄却することとし,主文のとおり判決する。

キーワード

職務発明/消滅時効(民法166条1項、167条1項)



 

判決文

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